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2019.04.26

未来の住宅とは

設計課の山下です。
 
現代の木造住宅の構造・設備に関する変化のスピードは、とても速いものがあります。
そこで今日は、未来の住宅はどのような姿に変化するのか、想像してみました。
 
まず、今日、世界的に問題となっている異常気象を伴う地球の温暖化は、その阻止が緊急の課題となっており、それは地球大気中のCO2削減に求められています。すなわちそれは、石油、石炭、天然ガス等の化石燃料(一次エネルギー)の削減に、向かっています。
 
日本国政府は日本の目指す、極・近未来の住宅として、LCCM住宅をその目標にしています。LCCMとはライフ・サイクル・カーボン・マイナスの頭文字であり、生産から運用、廃棄までの住宅の一生を通じて、トータルでCO2の収支をマイナスにする住宅と言う意味です。
 
以上を目的にすれば、当然にエネルギー利用を出来るだけ少なくするパッシブ住宅に繋がり、石油、石炭に頼らない再生可能エネルギー、すなわち、太陽光、風力、地熱、大気等によって生まれるエネルギーを利用し、さらに社会資本を出来るだけ無駄にしない災害に強い長期優良住宅等を目指すことになります。
 
私どもMBC開発も全力をもってその実現に向け努力し、一定の成果をあげています。
 
そこで、LCCM住宅を日本が達成した後、さらに未来の住宅はどのように変化するのでしょうか、想像してみました。
 
 例えば、設備です。設備はどうしても技術の進歩に伴い変化が早く、住宅の中で寿命の短いのが宿命です。たぶん、10年、20年で変化するものと思います。それに比べ、住宅の骨格は、100年以上を目指すことになりますから、その必然から、住宅の骨格は設備と分離し、出来るだけ単純な構造とし、住宅の骨格に設備ユニットを嵌め込むスタイルとなるのではないでしょうか。例えば設備は、キッチンセット、浴室セット、トイレセットなどとなり、しかも、それは設備に限らず、LRや寝室、子供部屋までにも及ぶかも知れません。
 
この使用目的ごとの合理的発想は、既に、都会ではカプセルホテルとして実現しています。さらに京都当たりでは、インバウンド客の増加に伴い、目的を追求した、豪華なカプセルホテルも出現しつつあります。今や、カプセルホテルはローコストの代名詞では無く、現代人の合理性を伴う目的にかなうものにも進化しつつあります。
 
 住宅をカプセル化するには、住宅の中心部に、構造強度や各部分を接続する共通スペースであるコアを配置する方式になるのでしょうか。もし、そうなれば、立体駐車場のように、季節や太陽高度に応じて回転させることもできます。
 
 もちろん、このような合理的、目的追及型の住宅を好まない方もいらっしゃるでしょうから、おそらく、しばらくは、自然素材を一杯使った住宅とに二分化し、人々はライフスタイルや好みに合わせ、スタンダード型と、ナチュラル型を使い分ける時代かも知れません。
 
 しかし、現代の家つくりでの変化で、興味深い事は、特に若い方たちの中で、庭など必要ないと言われる方も多くなっています。庭の手入れの煩わしさをその理由とされます。ですので、未来の住宅はあくまで、合理的、目的追及型となり、自然とのふれあいはアウトドアとして、別次元の問題となるのかも知れません。
 
 日常の業務の合間で、ぼんやりと未来の住宅の構造や、納まりを考えるのは楽しいことです。
 
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