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2021.09.10

考えてみたブログ ~間取りは誰のものか~

皆様こんにちは。今回も設計課、上村がお届けします。

またかと思われるかもしれませんね。そう、また私なんです。
こちらのスタッフブログ、メンバーで持ち回りで書いておりますので、
そこには当然順番というものが存在します。
前の人が書いたら次の人が書く。
でも忙しくてつい先延ばしにしている間に、忘れちゃった、なんてこと
良くある話じゃないですか?

社内体制が変わり、設計課も忙しくなりまして、つい、ね?
設計課ってけっこう真面目人間が集まる課なんですよ。
私も含めて。

「君、真面目だね~」なんていう流れの時は
だいたい褒めのニュアンスではないですよね。
でも私気にしません。真面目でけっこう。


でも順番とばしますけどね?


空気読まずに連続で投稿しますけどね?


書いていいんですよ?ーーー>課の他のメンバー。

さて今日は、家づくりに関する調べものをしていると、
たまーーーーーに目にする、あの気になることについて。
いってみましょう。

けっして暇なわけじゃないですよ?



 

間取りは誰のものか

ごくまれだが、SNSや工務店のブログ、ホームページで
「私の会社で家を建てるなら、間取りの要望は聞きません。
仕様も選べません。弊社にすべてお任せください」
的なメッセージを目にする。すごい。かなり強気だ。
強気な意見を世に発信できるのは、
それだけ強い信念と自信があるからだろう。
さすが社長。
お客様にお金は出しても口は出すなと言うのだ。
強気な会社もあるもんである。

それで終わっても良いのだが、
どうしても気になるので、今回はその理由を私なりに推測し、
お客様にとってどういうメリット・デメリットがあるのか考えてみた。


 

なぜ選べないのか

情報が氾濫する世の中、
家づくりのアイデアや失敗例・成功例は山ほど検索できる。

インスタには映える写真が山ほど掲載されており、
Pinterestではこちらの好みに合わせて似た画像を勧めてくる。
RoomClipやhomify、これからもこういったWebサービスは増えるだろう。

紙面でも住宅系の雑誌専用のコーナーまである。
これだけ有料・無料問わず情報が溢れているのは、
家づくりの機会がたいてい一生に一回であり、
いわゆる「ぶっつけ本番」で良いものを手に入れたい人たちが、
少しでもビジュアルイメージを欲しているからである。

しかしどれだけ視覚的な情報を大量に集めても、
素人である施主が「理想の家を理想通りに」建てられるとは限らない。

 

そもそもこの「理想」は頭の中のイメージだ。
実際にそれを作るとなると、
材料や工法を決め、誰かにお金を払ってやってもらわねばならない。

つまりは視覚的なイメージを誰かに伝えるには、
数ある材料や工法の組合せの中から
「選んで」「伝える」という作業が必要になる。

 

きっと、冒頭の主張をする工務店の社長さんがたは、
こう考えるのではないだろうか。

「数ある組合せの家づくりの中から、
私はこれが一番だと思います。
共感された方は、弊社で家づくりを」

 

この部分だけ聞けば、内容的には全ての会社が同じことを言っている。
企業として競合している以上、選んでもらわなければならないからだ。


ただストライクゾーンに差があるだけ。
数あるバリエーションから一つを絞り、
それがいやなら他でどーぞ、というわけだ。


なぜ選択肢を絞るのか

ではそのバリエーションの中で
冒頭の社長さんたちの信念を生み出したその理由を考えてみよう。


 

  1. 施主は素人なので家づくりの正解(バリエーションの中から正解の組合せ)を知らないと前提している

  2. 施主が知り得るどんな家より、良いもの(バリエーションの中から最適な組合せ)を自分たちは知っていると前提している

  3. 突飛なメッセージで目を引くため

 

もっとあるかも知れないが、
これら(3は除く)を仮定としてバックボーンにある

理由を類推すると、
「施主は家づくりの素人である。素人は良い組合せを作れない。
よって、素人は選択をするべきではない」
という結論となる。三段論法とか言ってみる。

 

なるほど首肯できる。首肯しかない。

しかし、しかしである

家は誰が建てるのか。
建てるのは家主である。施主である。

お役所的に言えば建築主である。お金を出す人である。
「旦那」の語源はサンスクリット語で
お金を出す人を意味する「ダーナ」である。豆知識だ。


選択肢があるということ

我々設計施工する会社は代理人である。
まだ影も形もない絵に描いた餅を、
この世に顕現させる代理人なのだ。

餅はもち米から出来ているが、
家は何百種類という材料、職人、設計から成り立つ。
家主の希望を盛り込むところだってあるんじゃないですか?
色々と夢や希望がてんこ盛りの夢の我が家。
こっちだって少しでも叶えたい。それが人情である。


いいですね。盛りましょう。
我々がまとめます。出来ないものは出来ないと言います。
イマイチな組合せはそう言います。
怒らないで下さい。いや怒る人はいない。
お互い良いものを作りたいのだ。餅の話ではない。

 

施主にとっては、100%その会社の家づくりに賛同できれば、
全てお任せできる事は大変なメリットとなる。
自分で考えるよりよっぽどいいものが作れるからだ。

たまにしか行かない高級料理店なら、
乏しい知識でアラカルトを頼むより、
お任せコースで頼んだ方が楽しめるかもしれない。

 

逆に組合せを自分で考えたい施主にとっては、
選択の余地がないことはデメリットだ。

Web技術の発達により情報は常に開かれている。
家づくりのヒントになる情報には誰でもアクセスできる。
設計者だってまだ知らない事はたくさんある。
話を聞いてくれる設計士と家づくりを望む人もいるはずだ。


まとめ


まとめに入ろう。今回のポイントは

 

  • 家づくりはたくさんの要素からできている

  • 要素の組合せの中で良い組合せの情報はプロの方が知っている

  • 組合せをプロに100%任せるのか、プロと一緒に考えるのかが会社選びの分かれ道

 

何事も、一旦は受け止めて、真剣に検討してみることが大切だ。
家づくりの初期は特に、住宅供給側と需要側に大きな情報格差がある。
持っている知識に差があると理想と現実にギャップが生まれるが、
上手にその差を埋めながら家づくりを進めていきましょう。


是非ご要望をお聞かせください。
もちろん、お任せコースもお請けします。
かしこ


 

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