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2019.11.22

「パッシブデザインについてのあれこれ vol.9」

本日11月22日は、二十四節気で「小雪(しょうせつ)」にあたります。
寒さも雪もそれほどではないものの、確実に冬に向かっていく時期という意味があります。
インフルエンザも今年は早めに流行しているようで、鹿児島は全国で2位の患者率となっていますので、
手洗い・うがいをしっかり行って予防したいものです。
今回の「あれこれ」は暖かい日差しが恋しくなる冬に向かって、
パッシブデザイン手法の一つである「蓄熱」について
設計企画部の原口がお伝えします。
冬のパッシブデザインで最も重要なのが、「日射取得」になります。
天気の良い日はカーテンを全開にして部屋の奥まで日差しを取り込んで、
自然の恵みによる快適と省エネを心がけてください。
 
ここで、単なる日射取得だけでない「蓄熱」の手法まで取り入れると
より効果的な快適と省エネが得られます。
 
日差しが直接当たる床材や壁材に、質量の大きいコンクリート・タイル・鉄などを
使うと昼間に蓄えられた日射熱が、室温が下がる夕方以降に放出されて室温の平準化に
役立ってくれます。
ただ現実的にはタイルはともかく、コンクリートや鉄といった材料を床や壁に使うことは
結構ハードルが高いので、MBCハウスとしては「吉野ZEHモデルハウス」で採用している
「スミターマル」という商材をお勧めします。

 
硫酸ナトリウム系(不燃性で安全性の高い物質)の潜熱蓄熱材が
厚さ9mmの容器に充填されていて、床材の下に施工する蓄熱パネルになります。
この商材の優れているところが、室温によって「凝固」と「融解」を
繰り返し、日射熱の吸収と放出を自然に行ってくれる
ところにあります。

 
日射熱を取り込みすぎると、冬でも室内がオーバーヒートすることもありますが
20~25℃の範囲で融解し、その日射熱を吸収しオーバーヒート防止を兼ねて蓄熱します。
日没後、室温が20℃を下回ると凝固すると同時に、蓄熱された熱を徐々に放出して
室温低下を防いでくれるという優れものです。
 
実際、「吉野ZEHモデルハウス」では1、2月の晴れた日は、暖房をオフにして
日射取得のみで使っている日も多くありますが、オーバーヒートになるまでの
温度上昇はありません。
 
ご興味をもたれた方は是非、「吉野ZEHモデルハウス」で体感していただければと思います。
 
「スミターマル」まではとお思いの方や、既存にお住まいの方へはもっと簡単な方法を!
陽の当たる窓際にレンガを数個、あるいは水を入れたペットボトルを数本
置いていただけるだけでも効果を得られます。
 
気象庁の長期予報によりますと、2020年1月までは平年より気温が高くなる
傾向にあるとされています。
 
過去、暖冬が予想されたときに限って鹿児島で大雪を記録したことも
ありましたので、自然の力も上手に活用しながら鹿児島の寒い冬を
乗り切っていただければと思います。

これまでの「あれこれ」はコチラ
「パッシブデザインについてのあれこれ vol.8
「パッシブデザインについてのあれこれ vol.7
「パッシブデザインについてのあれこれ vol.6
「パッシブデザインについてのあれこれ vol.5
「パッシブデザインについてのあれこれ vol.4
「パッシブデザインについてのあれこれ vol.3
「パッシブデザインについてのあれこれ vol.2
「パッシブデザインについてのあれこれ vol.1
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